庭はわたしたちにとって一番身近な自然。ストレスフルな毎日を癒してくれる大切な空間です。お住まいによって、そのサイズの大小は異なると思いますが、あるものを充分に活用してデザインすることで、自然と戯れたり季節の変化を楽しめたりとさまざまに楽しむことができます。今回は、庭のデザインをテーマとして、いろんな楽しみ方について考えていきます。スペースとニーズに合わせてアレンジしてみませんか?
庭とひとくちに言っても、そのスタイルはさまざま。多くの場合、家のデザインに沿うように庭が作られていきます。例えば、純和風の邸宅にイングリッシュガーデンは合いませんよね。しかし、石灯籠や飛び石の配された趣のある純日本庭園はしっくりと馴染みます。逆に、モダンな家ならば、アレンジの方法も想像以上に広がるのではないでしょうか。どのようなスタイルで自然を楽しみたいか、アウトドアを楽しみたいか、考えることから始めましょう。
【飛び石については、こちらの記事でも紹介しています】
広々とした庭があるお宅ならば、その利用の幅も広がります。こちらのお宅では、芝生が一面に施されたスペースを中心として、あちこちに四季が感じられる植物が植えられ、またウッドデッキやバーベキューコンロなどを設置することにより、手軽にアウトドアクッキングが楽しめるようになっています。家族だけでなく、友人など大勢で集まるのにも充分なスペースがあるため、遊びの場としても、集いの場としても大活躍しそうです。
▶「住まいの写真」ページでは様々な種類の庭を紹介しています◀
※ 庭の写真ページ
集合住宅や小ぢんまりとした家ならば、庭として活用できるスペースも限られているのでは?とはいえ、自然を感じられる空間が身近にあると、四季のうつろいを感じたり、目を休めたりとさまざまな形で楽しむことができます。こちらは東京の建築家・ユミラ建築設計室の手がけたお宅の中庭。外には所せましといろいろな植物が並べられており、住人の植物への愛が感じられます。隣接する屋内空間にも室内用の観葉植物が。外と内との調和が感じられる空間となっています。
庭というと、土があり植物があり、という印象かも知れませんが、必ずしもそうする必要はありません。例えばこちらのお宅では、住空間がロの字型になっており、中央が中庭となっています。中央に木が植えられている周りには、一階からフラットにつながるウッドデッキが。プライバシーを気にすることのない空間であるため、家族が気軽に集まれるアウトドアリビングのように活用ができそうですね。
Photo: Kazutaka Fujimoto
集合住宅のベランダや狭小住宅の箱庭など、小ぢんまりとした空間であっても、ガーデニングを楽しむことはできます。逆に、小ぢんまりとしているからこその楽しさやかわいさもありますよね。こちらのお宅では、ハーブや多肉植物、花などがランダムにアレンジされています。古い木箱やかごなどを用いることにより、アンティークっぽさを加えることが可能になります。まるでヨーロッパの田舎の家のガーデニングを見ているかのようです。