住まいに中庭があると、光や風を身近に感じることができたり、くつろぎスペースとして利用したりと色々な可能性が広がり、生活に豊かさをもたらしてくれますよね。今回ご紹介するのは、東京を拠点に活動する腰越耕太建築設計事務所が手掛けた「コの字の家」。子供たちの遊び場を確保するため、またプライバシーを守るため、中庭をコの字に囲う様に作られた家族の住まいです。一体どんな家なのでしょうか?さっそく見て行きましょう!
子供たちが元気に走り回れるような中庭を作るため、南側に住まいの建物を寄せてコの字型に住居をレイアウトすることで、中庭のスペースを確保しました。実は、敷地の南側は他のアパートの駐車場となっているため、このコの字型の配置は、プライバシーを確保するという目的も担っています。真っ白な壁が青い空に映える、さわやかな住まいの外観です。
住まいの中央に位置する広々とした中庭の様子です。名前の通りコの字に中庭を囲う様に、リビングダイニング、子供部屋、寝室が配置された住宅構成です。中庭に面する部屋の開口は出来るだけ大きくし、明るさと開放感を室内へと届けます。そして、ここで特徴的なのは、ガレージから中庭、玄関まで続く水平の庇の部分。それによってモダンな軒下空間が生まれています。
庇によってできた軒下スペースは、夏は暑い日差しから、天気が悪い日は雨に濡れることから家族を守ってくれます。また、リビングからつながる半屋内空間として、外の空気に触れながら室内で過ごす感覚と同じように、ここで何か好きなことをして過ごすのもいいかもしれません。コの字型の住宅レイアウトは、住まいのどこにいても家族が気配を感じやすいので安心です。子供達が天気のいい日は中庭を駆け回り、雨の日は軒下で静かに遊ぶ、そしてそれを室内のリビングやキッチンから優しく見守るお母さんの姿が目に浮かびます。
広々としたLDKの様子。フローリングと白色をベースとし、清潔感があり明るい室内です。キッチンはシンプルなアイランド型。中庭に面する壁は大きい開口となり、気軽に中庭へ行き来が出来ます。一方逆の壁側は、高い位置に窓を設け、採光を取り入れつつも生活の様子は見えないように閉鎖的することで、プライバシーを確保。家族だけのプライベートな空間の雰囲気を守っています。天井は、建材をあえて見せた構造材あらわしの仕上げで、デザインのアクセントにもなっています。
リビングの隣にある和室スペースの様子。白い壁・天井に、床は縁なしの畳が敷かれ、小さめの障子も取り付けられた、とてもシンプルで清潔感のある和室です。部屋に入ってくる光は、障子を通すことで柔らかさが加わり、部屋に落ち着いた雰囲気をもたらしています。また、開口も控えめな大きさにして位置も低く設けることで、部屋に入る明かりの量が少し抑えられるため、日中は明るい他の部屋とは、少し違った気分でくつろぎたいときに最適な空間となっています。
フローリングが敷かれ広々とした1階子供部屋の様子です。コの字型の住まいの、正面が開けている部分に部屋がレイアウトされているので、子供部屋のドアをオープンにすると、このように中庭とさらにその先の屋外とつながったかのような開放感があります。いつでも元気よく中庭へ飛び出して遊びに行けそうな雰囲気があり、子供たちもきっとのびのびと過ごすことが出来ていることでしょう。
【中庭については、こちらの記事でも紹介しています】
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