和室に生きる和の伝統。その魅力を徹底解剖!

Takashi Sasaki Takashi Sasaki
北広島の家 古民家再生工事, TOM建築設計事務所 TOM建築設計事務所
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和室を住まいに取り入れるかどうかを迷う方も多いのではないでしょうか。現在のほとんどの住宅はフローリングを主として用いていくので、わざわざ畳の部屋を設けることでリビングが狭くなったり、あまり必要な場面がなくスペースを持て余してしまうのを心配する方もいると思います。そこで今回は、和室が住まいや生活にもたらしてくれる魅力を徹底解剖していきたいと思います。

和室で昼寝もできる幅広く自由な使い方

和室はフローリングの部屋とは違い、ベッドや椅子ではなく布団や座卓をその場その場で用途に合わせて押入れに納めたり出したりするので、1つの部屋でも幅広い場面に対応できる自由な部屋となります。洗濯物をたたんだり、アイロンがけをしたり、昼寝をしたりと簡単に広いスペースをつくれる畳の部屋はきっと普段の生活を楽にしてくれるはずです。畳の部屋を襖で仕切れば、より広いスペースにつなげることもできて使い方もより幅広くなるでしょう。

調湿効果で快適な空間

畳はイ草を使って作られますが、そのイ草には空気中の湿気を吸収したり排出する機能があるため、室内の湿度を快適な状態に調節してくれます。また、和室には木材がふんだんに使われ、土壁も用いられることもあります。こうした、それぞれの部分も調湿効果を持っているので、部屋全体として日本の夏の湿気と冬の乾燥に対応してくれる空間となります。

防音効果

フローリングでは特にマンション住まいの子どもがいる家庭では、遊びまわる子どものドタバタという足音が下の階に響かないように苦慮している方も多いのではないでしょうか。そのような家庭にとって、畳が持つ防音効果は大きな魅力となるはずです。畳はその中に空気を多く含み、それが音を吸収する効果を発揮してくれるので、走りまわる子どものための防音効果だけでなく、その弾力性から子どもやお年寄りの転倒による怪我の防止の役割も果たしてくれます。

写真:Nacasa and Partners Inc.

ゲストが何人来ても安心

フローリングの場合、ゲストが来るとその人数分の椅子が必要となり、部屋が椅子だらけになったり、そもそも椅子が足りないといったこともあり得ます。和室では座布団に座るので、大人数のゲストが来ても余裕を持って対応できます。こちらの株式会社スケールが手掛けた住宅では、リビングを一段下げて畳を敷くことで大人数の来客にも対応しながら、段に腰掛けたり畳に座ったりと好きな体勢でくつろげる居心地の良さそうなリビングとなっています。

子どもの安全な遊びスペース

前述した通り、クッション性が高く怪我のリスクの少ない畳の上は子どもの遊び場所にとって最適なスペースとなります。また、フローリングの上でおもちゃなどで遊んでいると、引っ掻き傷などでフローリングを痛めてしまう恐れもあります。こちらの住宅のように、襖を外してより広いスペースにしたり、窓を大きく開け放ち外の開放感を味わえるような、子どもにとっても楽しくなるような和室にしてみてはいかがでしょうか。

和室独特の癒しの雰囲気

現在の住宅には畳の部屋がないものも多くありますが、一昔前の住宅では和室があることは当たり前でした。そのため、今の大人の世代には子ども時代に畳の上で昼寝をしたり遊んだ記憶があると思います。それもあってか、畳の空間は和の伝統から来る癒しだけではなく、どこか子ども時代を思い出させるノスタルジックな安らぎをもたらしてくれます。大きなスペースでなくても、寝転がれるような小さな畳スペースでも自宅に設けて、住まいに心と体を安らげてくれる場所をもう1つ増やしてみてはいかがでしょうか。

写真:Toshihisa Ishii

和室については、こちらの記事でも紹介しています。

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